甲状腺がん、バセドウ病、橋本病など、名前は聞いたことがあっても、
どのような病気か分からないという方が多いのではないでしょうか?
甲状腺は身体の中で様々な役割を果たしていますが、あまり馴染みがないのも事実。
そこで今回は若い女性に注意して欲しい甲状腺の病気を取り上げます。
甲状腺がん、バセドウ病、橋本病など、名前は聞いたことがあっても、どのような病気か分からないという方が多いのではないでしょうか?
甲状腺は身体の中で様々な役割を果たしていますが、あまり馴染みがないのも事実。そこで今回は若い女性に注意して欲しい甲状腺の病気を取り上げます。

甲状腺ってなにするところ?

甲状腺は体内でホルモンをつくる内分泌器官のひとつで、のどぼとけのすぐ下の気管の前に位置しています。蝶が羽根を広げたような形をしていて、縦4cmほどの小さな器官のため、外側から触ってもよくわかりません。甲状腺の主な役割は、食物に含まれるヨウ素を材料に甲状腺ホルモンを作り出すことです。甲状腺ホルモンは、脂質や糖の代謝を促進したり、脳や骨の成長にも関わっています。

甲状腺にはどんな病気がある?

■ 甲状腺がん

甲状腺の代表的な病気のひとつが「甲状腺がん」です。罹患者数は年間に約18,000人ほどで、性別では女性が男性の3倍です。甲状腺がんは、がんの組織の状態によって次の6つに分類されます。
乳頭がん甲状腺がんの95%を占めるがん。痛みなどの症状はなく進行もゆっくり。
濾胞(ろほう)がん甲状腺を構成する濾胞細胞にできるがん。甲状腺がんの5%を占める。
低分化がん全体の1%程度で、高分化がんと未分化がんの中間に位置するがん。
髄様がん全体の1~2%で、症状の進行が速く、リンパ節・肺・肝臓などに転移しやすいがん。
未分化がん悪性度が高く、周囲の臓器や肺・骨などにも転移しやすいがん。全体の1~2%。
悪性リンパ腫橋本病と合併して発症する場合が多いがん。全体の1~5%。
甲状腺がんは、自覚症状がしこり(結節)以外ほとんどなく、多くのがんは進行もゆっくりで、命に関わることは稀と言われています。ただ、一部のがんは悪性度が高く、再発を繰り返すこともあるため、注意が必要です。また、甲状腺がんは20~30代の若い年代でも罹患する可能性があります。罹患者に女性が多いのは、生理や出産歴、女性ホルモンなど、女性特有の何らかの因子が関連していると言われています。

参考:日本内分泌学会 「内分泌の病気」/国立がん研究センター「がん情報サービス」

■ 橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病とは、甲状腺ホルモンが少なくなる病気で、成人女性の10人に1人、成人男性の40人に1人が罹患します。30代~40代の女性に多いとされています。
症状は甲状腺が腫れ、首に圧迫感や違和感が生じるほか、甲状腺ホルモンが作られにくくなり甲状腺機能低下症になると、無気力、疲れやすい、全身のむくみ、寒気、便秘、体重増加、かすれ声、女性では月経過多といった症状が現れます。これは全身の代謝が低下するためで、うつ病や認知症と間違われることもあります。
橋本病は発症すると完治は難しく、治療には甲状腺ホルモン薬(合成T4製剤)の内服などが行われます。

■ バセドウ病

バセドウ病は橋本病とは反対に、甲状腺ホルモンが異常に作られてしまう病気(甲状腺機能亢進症)です。体内の免疫が自分の臓器や組織を攻撃してしまう自己免疫疾患のひとつで、20~30代の女性に多いとされています。
患者数は人口1000人あたり0.2~3.2人です。バセドウ病になると、甲状腺が大きく腫れ、疲れやすい、暑がり、軟便、筋力低下、イライラや落ち着きのなさが生じるほか、女性は月経不順や無月経になることもあります。また、眼球が飛び出てきたり、男性では手足が突然動かなくなる(周期性四肢麻痺)こともあります。
治療には、甲状腺ホルモンの産生を抑える抗甲状腺薬や放射性ヨウ素の内服、甲状腺を摘出する外科手術などが行われます。橋本病同様にバセドウ病も完治は難しく、薬を飲まなくても症状が出ない「寛解(かんかい)」という状態を目指し、治療が行われます。

甲状腺の病気を予防するには

 橋本病やバセドウ病は発症の原因がわからないことも多く、残念ながら確立した予防法はありません。
 一方、甲状腺がんは、定期的な検診による早期発見が最大の予防法と言えます。血液検査のほか、超音波検査とPET検査の組み合わせが威力を発揮日本核医学会PET核医学分科会による「FDG-PET がん検診ガイドライン」においても超音波検査とPET検査を相補的に用いることにより、診断精度の向上が期待できるとされています。

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